「カイゼン・ジャーニー 」要点をまとめてみた
ご挨拶
最近、自分の仕事が上手に進められない、自分の生産性が落ちていると感じる方へ。 僕自身、自分の生産性の無さに非常に嘆いていました。思うように仕事が進められず、めちゃんこ悩みました。 そんなときにエンジニアの先輩であるジェームズさんからおすすめされたこの「カイゼンジャーニー」という本に出会いました。 自分の生産性が落ちているのは、自分の責任でもあり、またチームの責任でもある。というようなメッセージを与えてくれるような素晴らしい本です。
この記事は、「カイゼンジャーニー」という本の要点をまとめました。 日頃POLで取り組んでいる朝会や1on1などがどのような目的を持っていて、どのような効果を期待しているのかが分かる本です。
要点まとめ
まず最初に取り組むべきは状態の見える化
- タスクマネジメント
- 常にタスクの背景や目的を理解することから始める。
- タスクはできるだけ小さくし、ゴール(どうなれば終わりなのか)を明確にする。
- タスクの規模を正しく見定められれば、見積もりの精度が増す。
- タスクボード
- 計画の遂行状況を見えるようにする。
- 日々の変化をボードに反映しておくことが大事。
- 朝会
- ボードに変化を反映するタイミングが朝会。
- 日々の朝会による確認で、計画とのずれを検出し、早期に再計画できる。
- 朝会は、毎日決まった時間、場所、リズムで行うことが原則。
- 昨日は何をやったのか?それを踏まえて今日は何をするのか?今日することや計画を達成することで困っていることはあるか?を整理する。
- 整理した結果、目標とのずれが大きいようならば、再計画を行う。
- 振り返り
- 仕事のやり方や、その結果を棚卸しして、次の計画づくりや日々の仕事に活かすことを目的としている。
- 時間がないと振り返りを最初にやらなくなることが多い。
- 振り返りだけは続けた方が良い。
小さく試みる
- 「許可を求めるな謝罪せよ(It is easier you ask forgiveness than permission.)」
- 許可が下りるまで待っていたら機会を失ってしまう。失敗してしまったら謝ればいいんだ。
- これまで一度もやったことのないことを最初からうまくやれる可能性はそもそも低い。
- 君は、初めて自転車のハンドルを握ったとき、うまく乗れただろうか?
Keep, Problem, Try
- Keep:続けたいこと、やってみてよかったこと
- Problem:問題点、モヤモヤしていること、気にかかっていること
- 断片的な感情を上げるより、その問題によりどんな不都合や不利益が生まれているのかを見る
- まずはKeepとProblemを洗い出すことに専念する
- Try:次に試したいこと
- Tryを全部やろうとして、どれも中途半端になってしまってはどうしようもない
- 緊急度と重要度を見定めて、順番をつけるように。
- 2回目以降の振り返りでは、前回のTryを見るところから始める。
- Tryが効果的ならKeepへ
- ProblemがあればTryへ
- 形骸化してしまったKeepは止める
問題解決へのアプローチ(事実・意見・対策)
- 問題発見フェイズ
- 問題点を自由気ままに出し、全部意見へ仮置きする
- 事実発見フェイズ
- 意見をもとに具体的な不利益を記載する
- これらの深掘りのもと、事実を記載する
- 対策フェイズ
- 事実の問題が再発しない対策を考え、ベスト案をマークする
タスクマネジメントの具体的なやり方
- タスクを書き出し、見える化する
- 「タスク」とは自分がするべき仕事の最小単位
- タスクマネジメントで気にするポイント
- タスクがどれくらいあるのか
- そのタスクのそれぞれのゴールはなにか
- タスクのゴールにたどり着くまでに気をつけることはなにか
- で、今の状況はどうなっているのか
- 「どうなったらこのタスクは終わるのか」を言えるようになる
- 誰から依頼されたのか
- 次は誰に渡すのか
- このタスクの続きを受け取る人が、どのような状態で渡されるのかを期待しているかを明らかにする。
- 期日はいつか
- どれくらい作業時間はかかりそうか
- どうなったらこのタスクは終わるのか
大きなタスクを大きなまま扱わない
- 認識の違いが起きやすい。
- 分割統治法:小さな問題に分割し、そのすべてを解決していくやり方
緊急・重要のマトリクス
- メールとSlackのやり取りで午前中が終わり、午後は会議と相談依頼で時間が浪費され気がつくと定時をすぎてしまう。
- まとまった時間を要するタスクや、重要だとわかっている懸案事項を先送りにしてしまう。
- 緊急タスクだけスケジュールどおりに実施することが優れた時間管理歩法ではない。
- 多忙さの側面だけで、働いていると勘違いしてもいけない。
- 顧客に価値を届けることが本来の仕事。
- 緊急・重要度のマトリクスで優先度を考える
- 緊急度が高く、重要度も高いタスク
- 代替が聞かない業務
- トラブル対応
- 締切があるタスク
- もちろんMUSTだが、そこだけに時間を使わない。なんなら減らす。
- 緊急度が低く、重要度は高いタスク
- 緊急度は高く、重要度は低いタスク
- メール対応
- 会議
- 調整タスク
- ここが増えると忙殺されてしまいがちなので、減らす
- 緊急度が低く、重要度も低いタスク
- 待ち時間
- 暇つぶしのSNS
- 仕事のスイッチング
- だらだらしている時間を減らす
朝会
- 朝会で点検すること
- 昨日やったこと
- 今日やること
- 困っていること
- スクラムで日々確認すること
- 開発チームがスプリントゴールを達成するために、私が昨日やったことはなにか?
- 開発チームがスプリントゴールを達成するために、私が今日やることはなにか?
- 私や開発チームがスプリントゴールを達成する上で、障害となるものを目撃したか?
1on1
- 定期的に決まった時間で、上司とメンバーが1対1で行うコミュニケーション。メンバーのための対話の時間
- メンバーの状況を改善するだけでなく、対話から得られる気づきによりメンバーが成長する機会にもなる。
- テーマは、メンバーが話したいことであればなんでもいい。
- 上司は聞くことに徹する。
- 最初から信頼関係を気付けている訳ではないので、とことん話を聞く。
- 相手を見て頷く。心持ち多めに。
- そもそも仕事や会議に追われてメンバーと話す時間やタイミングがない、という言い訳があるかもしれない。でも、そのときは本当に「メンバーとともにする時間」よりも大事なことばかりなのか、問うた方がいい。
- 月1回、30分でもメンバーのために時間を取れないだろうか・もし、本当にその時間がとれないなら、上司やリーダーという立ち位置から降りたほうが良いかもしれない。
タスクボード
- 未着手(TODO)なのか、着手中(DOING)なのか、完了(DONE)なのかを区分しているステージで表現する。
- はじめはTODOで溢れかえってしまうことが間々あるので、本当にやらなければいけない仕事はTODOにして、残りはIceboxやParking Lotと呼ばれる場所に置いておこう。
- DOINGには、原則として一つのタスクしか置かない。
- 複数のタスクを同時にやろうとすると、作業の切り替え時に負荷がかかり、効率を落とす。
- たくさんのDOINGがあるのは、一見頑張っているように見えるが、DONEのステージに行かない限りはまだ何もできていないということ。